教員ブログ

2023年11月

2023.11.24

『夢プロジェクト』

樋口先生 執筆者:リタ学園サポーター本部 樋口 悠輝

去る10月28日(土)、香川県にて開催されたRITA学園高等学校の一大イベント『夢プロジェクト』を見学しに行きました。

夢プロジェクト1

『夢プロジェクト』とは、
・生徒が思う「将来の夢」や「理想とする大人像」を発表する。
・RITA学園を応援してくださっている企業様に見学に行き、発見した利他について発表する。
といった、日々の学校生活や利他育の研究発表会のような行事です。

兵庫県から香川県までの交通手段に悩みましたが、会場以外にも色々と行きたいところがあったため、MyCarで伺うことに決めました。
上司を初め学園の関係者を乗せ、おっさんばかりのギュウギュウ詰めで出発。
皆私より年上ということもあり、震えながらハンドルを握っていましたが、無事に行って無事に帰ってくることができました。
神様に感謝。

イベントはまず、「大峰堂薬品工業株式会社様」と「有限会社生島興業様」に就職させていただいた卒業生2名の講演からスタート。
私はRITA学園高等学校で昨年までの5年間教師をしていたので、2名の大きな成長をより感じることができました。
両名とも在学中から素晴らしい生徒であったことは確かですが、より人間力を増し、心から応援したいと思える素敵な大人になっていました。
きっと職場の環境が素晴らしい故でしょう。
卒業生と同時に登壇いただいた社長様のお話も素晴らしく、学園に期待をしていただいていることをひしひしと感じ、身が引き締まる思いでした。

続いて「Let‘s find RITA!」。
どの企業様にも利他の心があふれており、とても素晴らしい発表でした。
緊張しながらもメンバーと協力して、精一杯発表しようとする生徒が本当によかったです。
協力いただいた企業様は、「お客様だけでなく社員も気持ちよく働ける環境にしよう」と考えられているところばかりで、ぜひ生徒を受け入れてもらいたいと感じました。
生徒たちが利他の心あふれる会社に見合う人間になれるよう、私や教職員も生徒と共に成長していけるよう努力していきます。

次に、福島県とRITA学園高等学校とのつながりについて発表する「FUKUSHIMA×RITA」がありました。
生徒たちは今年度東北地方を訪問し、震災の被害や復興状況について学ぶ機会がありました。
東日本大震災があったとき、生徒たちはまだ幼稚園児でした。
幼稚園児が高校生になってもまだ被災の跡は残り続けています。
今自分たちに何ができるのか。
何をすることが福島県、ひいては日本、世界にとっての「利他」になるのか。
忘れてはいけないのに、忙しない日常に押し流されてしまいがちなこの問い。
考え続けていきたいものです。

最後に、「My Dream」。
今年度卒業対象生徒の夢の発表です。
「夢に向かって頑張るぞ!」と意気込む生徒もいれば、「まだ夢はないけれど、こんなことを頑張りたいと思っている」と自分の言葉で素直な気持ちを伝えてくれる生徒もおり、素敵な発表でした。
私も叶えたい「夢」は特にない側の人間ですが、リタ学園の教員も担う者として、恥ずかしくない人間になりたいという「目標」を得ることができました。

夢プロジェクト2

今回の『夢プロジェクト』も、とてもとても元気がでる行事でした。
生徒を初め関係者の皆さんはとてつもない準備の時間や気苦労があったことでしょう。
改めて感謝申し上げます。
『夢プロジェクト』はRITA学園高等学校やリタ学園の関係者でなくても、きっと何か感じてもらえるものがあるイベントだと確信しています。
YouTubeにて当日ライブ配信されたアーカイブも残っていますので、是非ご視聴ください。


Q.不登校にならないためには?

私も「仕事に行きたくないなぁ、上司に嘘ついてサボっちゃおっかなぁ!」と思う日もありますし、社会人には「在宅ワーク」というものもあるので、家でやることをやっているなら不登校はアリだと思っています。
ただ「やっぱり学校で生徒と関わりたい」という気持ちがありますので、「不登校に“させない”ためには?」という点で考えるなら、他の生徒や教職員との良好な人間関係、信頼関係構築のサポートをしていくことに尽きるのではないでしょうか。
利他の心を養い、人間力を向上させ、周囲から応援してもらえる人間になること。
そのような人間が組織に増えていけば、周りを巻き込みながら自然と良い人間関係が育まれていくと信じています。
生徒と共に、我々教職員も人間力の向上を目指して成長を続けていきます。

2023.11.10

夜空を眺めて

米田先生 執筆者:広報担当 米田 和英

私は空を眺めるのが好きです。
それは小学生の頃、大台ヶ原山で天の川もはっきりと見える満点の星空を目したことが、忘れられない思い出になっているからです。
現在の住まいからは、金星・火星・木星・土星といった惑星はよく見えますが、その他の星があまり見えず寂しい限りです。
毎日同じ時間に夜空を眺めていると、お月様の満ち欠けと位置が少しずつ変化していることに気づきます。
もちろん、お月様以外の星も時間や季節により変化し、見える星座も変わっていきます。
このような変化は、月が地球の周りを27.3日かけて1周(公転)し、地球は約24時間で1回転(自転)しながら、太陽の周りを約365日かけて1周(公転)しているからです。

宇宙

地球は赤道一周で約4万kmの距離があります。
地球の自転速度は赤道上で4万km÷24時間≒1,667km/h、秒速で約460mになります。
ちなみに音の速さは、秒速340m(マッハ1)と言われているので、地球の自転速度がどれほど早いかイメージできるのではないでしょうか。
更に驚くのは地球の公転速度、秒速約30kmとなります。
普段の生活で私たちが地球の自転や公転を意識することはありません。
しかし、少しの工夫で気づくこともできます。
興味を持った方は、まず夜空を眺めてみてください。
宇宙には解明されていない不思議がたくさんあります。
将来、その不思議を説き明かすのはあなたかもしれません。


Q.不登校にならないためには?

中学校の進路担当の先生方とお話していると、この数年オンライン等の自宅学習が続いたことで、不登校が増えたように感じているとの声が多くありました。
文部科学省のデータでは、近年小中学生の不登校増加の要因として多いのが、本人の「無気力・無関心」とのことです。
「無気力・無関心」というのは、人との関りを持っていない状態ではないでしょうか。
そうだとすると、リアルな仲間としての繋がりを持てる人間関係が大切だと思います。
リタ学園 奈良学習館では、同じような環境の生徒が多く、お互いを理解し合える環境も整えていますので、是非一度見学に来てみてください。

2023.11.01

「強さ」とは

五味先生 執筆者:リタ学園 神戸学習館 館長 五味 仁志

10/8、ラグビーW杯で日本(世界ランキング12位)は、アルゼンチン(同9位)に27-39のスコアで負け、残念ながら2大会連続の決勝トーナメント進出を果たせませんでした。
私はラグビーのルールを全て理解しているわけではありませんが、それでもTVを食い入るように観てしまい、知らぬ間に自分の体にも力が入り声を上げていました。
前大会でその凄さに衝撃を受け、心を動かされた経験がまさによみがえった瞬間でした。
試合終了後、海外メディアや大会の公式X(旧Twitter)などでも、日本代表選手の行動や試合の称賛が取り上げられました。
これほどまでに大きな感動を与えてくれたのであれば、勝った負けたなど関係ないと思うのですが、選手たちは本当に悔しかったに違いありません。
勝敗が決まるプロスポーツの世界は皆が頂上を目指します。
強いチームに勝たなければ頂点には辿り着けません。
いわゆる強豪チームにおいては、環境整備に資金や人材が投入され、メンタル面やフィジカル面の差はほとんどないように感じます。
差が出てくるのは、選手やスタッフ、関係者の方々の“人間力”だと思います。
今回のW杯を観て、『強さ』とは、「何としても応援したいという周囲の人間の気持ちを高め、人の心を動かしていく力」だと思いました。
皆さんにとっての『強さ』とは何でしょうか?
こういった機会に自分なりに少し考えてみる、そんな時間も大切かもしれません。


Q.不登校にならないためには?

不登校になってしまったら、なってしまった理由は自分が一番よくわかっているはずです。
もしすぐに助けが必要な状況であれば、まずは助けを求めなければなりません。
そうではない場合は、まずは「登校しなければ・・」と焦ってジタバタしないことです。
やらなければいけないこと、やりたいことを、その時は周りに協力してもらいながら、自分のペースでやっていけば良いのです。
それは誰に咎められることでもありません。
大切なのは完全に不登校になってしまうまでの行動です。
どうしても一人で悩んでしまい、負のスパイラルに陥ります。
一番しんどい時期ですが、この時に最大の勇気と力を振り絞ってSOSを発信することです。
両親、兄妹、親族、先生、友だち、近所の人など、誰かにSOSが届くようにがんばるのです。
それでも不登校になってしまうこともあるでしょう。
しかし、不登校で人生が閉ざされるわけではありません。
人生100年時代、その気になれば転機はいくらでも訪れます。
不登校にはならない方が良いが、なったとしても何とかなるという開き直りが、次の転機に繋がるかもしれません。